スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

鍋の復讐

フランス軍 W.W.1 アルミ鍋 USED

昔、僕が何かのために書いた短編が出てきたのでここで晒します。
本当は、何で書いたのか覚えてますけど、恥ずかしいから言わない。
タイトルは『鍋の復讐』です。
それではどうぞ。

とある地方の、とある村、おばあさんと孫娘が2人でひっそり暮らしている家があった。
その家には鍋があった。誰が買ってきたのかわからない鍋が。何故家にあるのか、誰かから貰ったかもしれないし買ったのかも知れない。おばあさんと孫娘は大して詮索もせず、その鍋を使っていた。しかし、なんとその鍋には“意識”があった。

鍋は昔、人間だった。とある女魔法使いに鍋に姿を変えられてしまった。己を鍋に変えた女魔法使いに対する憎悪は日に日に増していく。しかしどうしようもない。その魔法使いへの復讐を遂げようと、とりあえず鍋は魔法使いが愛娘を預けているおばあさんの家に入り込んだのだった。そしてとある超能力を得るために意識を集中していた。毎晩、毎晩。

いつの間にか家にあり、いつの間にか使っている調理道具。祖母と娘にとってその鍋はごく当たり前の日常の一部だった。この鍋について、娘はある疑問があったのだが、次に母が帰ってきたときに絶対話をしようと考えていた。母ならば、全てを教えてくれるだろう。もうすぐ帰ってくる。母が帰ってくる。

一方、鍋はチャンスを待っていた。魔法使いとのお粗末な戦いを思い返し、時には悔しい思いを胸に抱き、時には自分の不甲斐なさに思い出し笑いさえしながら待っていた。

鍋は少々陰湿な性格で、女魔法使いの前で娘を始末してやろうと考えていた。一生悲しむがよい、そして自分の存在に気付き、一生後悔するがよい、いい気味だ…。あるいは、常にそんなことばかりを考えていたから陰湿になったのかも知れない。いずれにせよ、全てはあの魔法使いのせいだ。

そしてそのときは訪れた。

女魔法使いがドアを開け、入ってきた。娘が奥の部屋から飛び出してきた。玄関まで嬉し
そうに駆けて来る。玄関にいくには、今自分が上に置いてあるストーブの前を横切らなけ
ればならない。
チャンスだ、いまこそ、超能力を試すときだ。夜な夜な鍛錬をくりかえし、可能にした超
能力。伝説の剣を求め冒険をしていた自分を鍋に変えた魔法使いに復讐するための超能力。
たとえ伝説の剣を振れなくとも、この超能力さえあれば…。

今だ!

鍋は全身に力を込める。決して他人には聴こえない叫び声を上げる。そのときだった。ポンッ!という間抜けだが大きな音が出た。やった。さぁ、魔法使いよ悲しむがよい。後悔するがよい。そのとき、始末したはずの娘の声が聞こえた。

「ママ~、このお鍋のふた、いっつも夜になるとこんな風に飛ぶんだよ~」

どうやら、毎晩の練習までしっかり見られていたようだ。鍋は笑った。笑い声は誰にも届かないことは分かっているが、笑った。情けなくて涙が出た。誰も目にすることの無い涙が。それなのに、状況は何も変わらない。

鍋は、鍋だった。


なんぞこれwwwww。

りょうりを してはいけない なべ (講談社の創作絵本)
定価:¥ 1,470
新品最安価格:¥ 1,470 (1店出品)
中古最安価格:¥ 1,470 (1店出品)
売上ランク:132854位
レビュー平均:4.64.6点 (5人がレビュー投稿)
by 通販最速検索 at 2013/03/11


コメント

コメントの投稿

非公開コメント


プロフィール

コバヤシマサキ

Author:コバヤシマサキ
こんにちは。
1972年4月生まれ、40歳、既婚、子供3人。

ブロガーとして生きることができるか模索中でありチャレンジ中。

ブログ内検索
リンク
雅王のPCゲームブログ
便利!
スポンサードリンク

月別アーカイブ
色々と…


あわせて読みたい

with Ajax Amazon

カウンター
カウンター2
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

RSSフィード
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
日記
2707位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
会社員・OL
519位
アクセスランキングを見る>>

ブログパーツ ラシックス
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。